歯周病とは
歯周病とは、主に歯垢・歯石の中の細菌が原因となり、歯肉や歯の周りの組織=歯周組織に炎症が起こっている病気の総称です。炎症が歯肉だけに起こっている「歯肉炎」は元の状態に回復が可能ですが、もっと炎症が進行して歯周ポケットができ、そこに歯垢や歯石がたまり炎症が起きると、回復の難しい「歯周炎」となっていきます。
処置せずに放っておくと症状は進行し重症化していきます。
歯周病菌が繁殖して出血し、膿が溜まります。食事がつらくなるほどの痛みが出てきて、あごの骨も溶けていきます。上あごの場合は、目の下で溜まった大量の膿が皮膚を破って流れ出ます。身体の小さな犬は、溶けたあごの骨が折れてしまうこともあります。
また、炎症の起きた組織の血管はもろく、細菌が侵入しやすいため、血管に歯周病菌が侵入すると、口内だけでなく全身にまわります。すると、心臓や腎臓など、様々な臓器にも感染し炎症を起こす恐れがあります。特に、心臓や腎臓は、一度損傷を受けると完治することができません。歯周病を防ぎ、かかってしまったら早期に治療することが重要です。