考えられる病気・疾患について

犬の腎泌尿器の病気・
疾患について

尿石症

尿に含まれるミネラル成分が結晶化し、腎臓、膀胱、尿道などの泌尿器で結石となり、血尿、頻尿、排尿障害、排尿時の痛み、トイレ以外での排尿など、さまざまな症状を引き起こします。
結石の種類として多く認められるのはストラバイト結石・シュウ酸カルシウム結石です。尿路に結石が形成されると結石自体の物理的刺激によって炎症を起こします。
また、尿管や尿道に結石がつまってしまうと尿を排出できないため、膀胱破裂や急性腎不全を起こして死亡する危険性があり、緊急処置が必要となります。
治療法は食餌療法を行い、細菌感染も伴っていることがあるため、抗生剤などの内服も併用します。シュウ酸カルシウム結石症のように内科的に溶解できない尿石症の場合は外科的に摘出することも考慮されます。

前立腺肥大症

前立腺は雄犬の副生殖腺であり精液の成分を作っています。前立腺肥大症とは、前立腺が大きくなってしまう病気です。
前立腺の組織が肥大する要因として、精巣から分泌される性ホルモンが関与していると考えられています。そのため、去勢をしていない中高齢以上の犬での発症が多く認められます。前立腺は尿道を囲むように存在することから、前立腺肥大があると尿道が圧迫され、血尿になったり排尿が困難になったりします。
また、直腸の下にあるので、直腸が圧迫されることで「便の形が細くなる、平らになる」などの排便異常や便秘、排便困難といった症状もみられるようになります。
去勢手術を行うことで性ホルモンを減らすことができ、結果的に前立腺肥大も緩和することができます。手術が何らかの要因で不可能な場合、内科的治療を行う場合がありますが、再発する可能性があります。

猫の腎泌尿器の病気・
疾患について

尿管結石

尿管とは腎臓で作られた尿を膀胱へと運ぶ管状の通り道で、尿管結石とはその尿管に結石がある状態のことです。猫の尿管は細く、小さな結石でも閉塞を起こしやすく重篤となりやすいため、早期に対処していくことが大切です。
ただ、片側だけで尿管閉塞が起こっている場合は、もう一方の腎臓の働きがそれを補います。よって尿管結石がない方の腎臓で、機能が低下したり尿管結石などの障害が起こったりしない限りは臨床症状を示さないことがあります。
両側の尿管閉塞の場合は急性腎不全を起こし、食欲不振・廃絶、嘔吐、下痢、沈鬱、さらに進行すると虚脱、ショック、痙攣など、尿毒症の症状が発現します。治療は臨床症状の更正のために点滴治療を行い、さらに尿管切開術(結石摘出)、尿管膀胱吻合術、腎臓から膀胱に尿管の代わりとなる装置をつなげるSUBシステム設置術などの外科的治療も考慮されます。

慢性腎臓病

腎臓の機能が低下してしまった状態を慢性腎臓病といいます。腎臓は血液を濾過して老廃物や余分な塩分を尿として体の外へ排出します。
また、体に必要なものは再吸収し、体内に留める働きをしています。腎臓の働きが悪くなると尿が出なくなり、老廃物などが体に蓄積し尿毒症になる恐れがあります。腎臓と血圧は密接に関係し、腎臓の働きの低下によって高血圧になることもあります。
また、高血圧症は腎臓に負担をかけ、腎臓の働きを悪化させることもあります。血液(赤血球)は骨髄の中にある細胞が、腎臓から出るホルモン(エリスロポエチン)の刺激を受けてつくられます。腎臓の働きが悪くなると、このホルモンが出てこなくなってしまうため、血液が十分につくられず貧血になることがあります。
また、腎臓が悪くなると体液量の調節がうまくいかないため、体にむくみが認められます。初期には多飲多尿(水をたくさん飲み、尿量が増え、尿の色が薄くなる)が進行すると食欲不振や体重減少、嘔吐、けいれん発作など、全身的な症状を示すようになります。
長期にわたってダメージを受け続け破壊された腎臓の組織は、再生することが出来ません。そのため治療は、残存する腎組織への負担を出来るだけ減らし、病気の進行を遅らせることが目的となります。病態や症状に合わせて、食餌療法や投薬、点滴等により治療を行います。定期的に検診を受けて病気の進行具合を把握し、状態にあった治療法を実施することが大切です。

腎泌尿器疾患対応症例

  • 急性腎障害
  • 慢性腎臓病
  • 多発性腎嚢胞
  • 蛋白喪失性腎症
  • 腎盂腎炎
  • 尿管結石
  • 尿道結石
  • 尿石症
  • 膀胱炎
  • 尿道閉塞
  • 前立腺肥大
  • 前立腺炎
  • 前立腺膿瘍

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