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症例報告 CASE

皮膚扁平上皮癌の症例報告【腫瘍科】

腫瘍

11歳 ゴールデンレトリーバー

4年前から背中にある腫瘍が大きくなり自壊して匂いがひどいという事で手術希望。

皮膚扁平上皮癌の症例 自壊した腫瘍

腫瘍は10cmほどもあり、長年経過しているため表面もボコボコとしています。

 

血液検査でalbという数値が低く、手術のリスクが高いため(albが低いと手術中には低血圧に、手術後は術部がくっつきにくいというリスクがある)二次診療施設を勧められたとの事だったのですが、

当院で手術を行うことにしました。

皮膚扁平上皮癌の症例 手術

 

術前検査では貧血もあったため、出血しない様に迅速に摘出!

皮膚扁平上皮癌の症例 縫合

術後傷がくっつきやすい様に4層縫合しています。

切除範囲が大きく、縫合数も多かったのですが1時間ほどで手術は終わりました。

 

結果は「扁平上皮癌」

犬の皮膚の悪性腫瘍で、一般には発育は遅く、近くの組織に浸潤するが転移は稀であると言われています。発生には太陽光線の影響が考えられています。

今回の子でも転移は見られなく、病理検査でも完全に切除できていました。

術後にはalb、貧血も回復。毛が生えると、術部はほとんどわからないくらいになりました。

 

今回のケースの様に腫瘍が大きくなってしまった場合でも諦めずに治療することは可能です。早期であれば根治的に治療することが可能な場合もありますので当院の腫瘍科認定医に是非ご相談下さい。