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避妊去勢 CASTRATION

避妊去勢について

避妊・去勢とは?手術の必要性について

避妊・去勢とは?
手術の必要性について

避妊・去勢とは全身麻酔下で卵巣・子宮(メス)や精巣(オス)を摘出します。望まない繁殖を避ける事・疾患の予防のため行う手術です。
若いうちに手術をすることで高齢で発生する疾患を高い確率で予防できるからです。以下が手術のメリットとデメリットです。

手術のメリットとデメリット

メリット

  • 望まない繁殖を避けられる
  • 性ホルモンに関連した病気の予防ができる
  • 子宮や卵巣・精巣の病気の予防になる
  • 発情に伴うストレスを軽減できる
  • 問題行動を抑えられる可能性がある
    (マーキング、攻撃行動、マウンティングなど)

デメリット

  • 繁殖が不可能になる
  • 太りやすくなる
  • 全身麻酔のリスク
  • ホルモン反応性尿失禁などのホルモン性疾患

手術で防げること

メス

子宮蓄膿症
子宮に膿が溜まる病気です。
多くは高齢で発症しますが、若齢でも発症します。
9歳以上の犬で66%が発症するという報告もあります。
ホルモンの関係で子宮内が感染しやすくなり膿がたまると言われています。
犬では発情後8週以内に、猫では発情後4週以内に発生しやすいです。
陰部から排膿し、食欲不振や発熱などの症状が認められます。
治療が遅れると命にも関わる疾患です。
乳腺腫瘍

犬、猫で多く発生する胸に出来るしこりです。
悪性の可能性が犬では50%、猫では90%と報告されています。
避妊の時期により乳腺腫瘍の予防効果が異なり、早期であればあるほど効果が高いです。

犬猫での手術の時期と腫瘍の発生率

初回発情前 0.05%
1回発情後 8%
2回発情後 26%
2.5歳以降 悪性腫瘍に対しては
予防効果なし

6ヶ月齢以前 9%
7〜12ヶ月齢 14%
13〜24ヶ月齢 89%
24ヶ月齢以上 予防効果なし
卵巣腫瘍
犬では顆粒膜細胞腫という卵巣腫瘍が多いです。
巨大化することもあり、症状も出にくいため気づいた時には転移している事があります。

オス

前立腺疾患
前立腺とは膀胱近くにある副生殖腺です。
高齢になるとホルモンの影響で前立腺が肥大し(良性前立腺過形成) 血尿や排尿のしぶりが認められます。
前立性過形成から前立性膿瘍に至ると考えられていて治療も極めて難しくなります。
会陰ヘルニア
ホルモンの影響により肛門周囲の筋肉が薄くなり、筋肉間の隙間から直腸が出てしまう疾患です。直腸以外にも膀胱や前立腺が出ることもあり、排便・排尿障害を起こします。
肛門周囲の腫瘍
ホルモンの影響で肛門周囲にできる腫瘍です。
腫瘍は良性の事が多いですが、肛門周囲をこすりつけて出血するなど、生活の質に関わってきます。
手術で摘出可能ですが、腫瘍が大きくなると直腸、肛門嚢に接するため取り切る事が難しくなります。
潜在精巣
潜在精巣とは精巣が陰嚢内ではなく、鼠径(股の部分)の皮下や腹腔内に残ってしまう事です。
潜在精巣をほっておくと、腫瘍化するリスクが13倍以上というデータもあります。
触診で精巣が触れない場合には早期の手術が勧められます。

避妊・去勢手術の時期

子犬・子猫

子犬・子猫

去勢・避妊どちらも初回発情前の 6ヶ月齢前後での手術が勧められます。
特にメスでは初回発情前に手術を行うことで 乳腺腫瘍の発生の予防効果が高いことが知られています。

成犬・成猫

成犬・成猫

手術の時期に制限はなくいつでも行うことができます。
ただしメスの場合、発情中は子宮・卵巣の血管が大きく発達していて、手術中のリスクが上がりますので避けた方が望ましいです。
また、高齢の場合にも麻酔リスクが上がるため、出来るだけ早期に手術を行なった方が良いです。

避妊・去勢手術で同時に確認する事

マイクロチップ

小さなチップを皮下注射により埋め込みます。
チップをリーダーで読み込む事で15桁の番号が識別可能です。
これにより、飼い主様の登録情報(電話番号や住所)を照合することができます。
迷子や災害で動物と離れてしまった場合に飼い主様へ連絡が取る事が可能になります。

乳歯遺残の確認

4ヶ月〜6ヶ月齢で乳歯が生え換わることが一般的ですが、乳歯が残ってしまうことを乳歯遺残といいます。
乳歯遺残があると、歯並びが悪くなり歯石がつきやすくなりますので、抜歯が望まれます。

ヘルニアなど先天的疾患の整復

鼠径、臍ヘルニアなどの先天的疾患は放っておくと 拡大し治療が困難になることもあります。

当院での避妊・去勢手術の特徴

安全で充実した医療機器の選択

安全で充実した医療機器の選択

避妊手術に関しては電気メスを使用することで出血を抑え、安全な手術を行なっています。また糸に関してはPDSという糸を使う事で、菌の感染や糸への生体反応を最小限に抑えています

徹底した麻酔管理・疼痛管理

徹底した麻酔管理・疼痛管理

安心の吸入麻酔管理
麻酔管理では注射麻酔ではなく、吸入麻酔を用いています。吸入麻酔では心電図・SpO2(酸素化)・血圧をモニターし麻酔の深さを適切に調節することで安全な麻酔を可能とします。

マルチモダール疼痛

また麻酔前に十分な導入薬を使用することで全体の麻酔量を抑える事が可能です。

徹底した疼痛対策

術前、術後のどちらにも鎮痛薬を 使用する事で徹底した疼痛管理を行なっています。

手術の流れ

01
診察・予約

診察・予約

手術の前は診察と検査を行う必要があります。手術前検査日と手術当日の2日間ご予約をとって下さい。
麻酔によるリスクを最小限に抑え、より安全に手術を行うため、血液検査とレントゲン検査を実施しております。
また、合わせて見た目では分からない異常(先天性疾患や全身性疾患)を早期に発見し対処することも目的としています。
なお、検査は手術日の1〜2週間前に行い、検査当日は6時間以上の絶食した状態でお連れ下さい。

02
手術前日

手術前日

手術前日の夜9時以降は食事を与えないようにして下さい。
お水は飲んでも大丈夫です。
手術の2〜3日前は出来る限りストレスをかけないようにシャンプー等はひかえ、普段通りの生活を心がけて下さい。
手術日までに、体調の変化が認められた場合には病院へご連絡下さい。体調によっては手術を延期します。

03
手術当日

手術当日

当日は朝の9時以降はお水を飲ませないようにして下さい。
手術当日の午前中にお預かりします。ご予約したお時間にご来院ください。手術は原則、お昼に行います。その日の診療状況より前後する場合がありますがご了承下さい。
手術終了後、麻酔から覚醒した頃(17時など)にご家族の方からお電話で様子の確認のご連絡を下さい。
お問い合わせ時の状況によりお迎え時間を決めております。去勢手術・猫の避妊手術では当日にお迎えが可能です。犬の避妊手術やその他の手術では1泊2日となります。
お迎え時に獣医師から手術の内容、術後のケア方法を説明致します。犬の去勢手術ではエリザベスカラーを、避妊手術では術後服を着させていただきます。

手術に関して

手術の方法(導入)
最初に鎮静剤を使用して眠くしてから気管挿管しガス麻酔で維持します。術部の毛刈りと消毒を丁寧に行い、執刀までの準備をします。
麻酔に関して
ガス麻酔で維持している間は麻酔の管理者が各種モニタリングをします。心電図・血圧・SpO2(酸素化)・二酸化炭素を細かくチェックして変化が起こった場合には麻酔を調節することで対応します。
鎮痛に関して
全ての手術で術後の鎮痛剤を使用します。
麻酔後の覚醒に関して
麻酔後、お預かり中に動物の状態に異常がないかを随時チェックします。退院までの間に動物の状態に変化がないかを注意深く見守ります。
去勢の術式

去勢の術式

■猫
陰嚢の中央の皮膚を切開し、総鞘膜ごと精巣を摘出します。陰嚢の皮膚は縫合しません。

■犬
陰茎と陰嚢の間の皮膚を切開し総鞘膜ごと精巣を摘出します。最後に皮下・皮膚縫合します。

避妊の術式

避妊の術式

猫・犬ともに卵巣と子宮を一括で摘出する避妊手術を行います。卵巣近くと子宮頸部の近くにある血管を結紮し、摘出します。

04
手術後

手術後
(他院~自宅でのケアに関して)

動物の状態に問題がなければ、予約した退院時間にお迎えとなります。退院時には手術の内容・帰宅後に注意することを説明します。
猫の去勢では抜糸が必要のない術法で実施しますので、そのまま普段通りの生活へ戻してあげることができます。
犬の去勢・犬猫の避妊では2〜3日後に傷のチェック、1週間後に抜糸を行います。犬の去勢ではエリザベスカラーを貸し出しします。犬猫の避妊では病院でその動物のサイズに合わせた術後服を用意します。

■手術後の注意事項
手術後は性ホルモンの影響により基礎代謝量が落ちて太りやすくなります。そのため適切な療法食が必要になる場合があります。またメス犬では避妊手術後に、ホルモン反応性の尿失禁になることがあります。(まれな反応です)

費用

犬去勢 20,000円
犬避妊 30,000円
猫去勢 13,000円
猫避妊 20,000円

※費用は税込です。
※大田区では猫の手術について助成金が出ます。
去勢は2,500円、避妊では5,000円が補助されますので、合わせてご検討ください。