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コラム COLUMN

チワワはパテラの発症割合が高い?症状や治療・予防についても解説

更新日:2025年11月16日  公開日:2025年11月16日

チワワはパテラの発症割合が高い?症状や治療・予防についても解説

チワワは、パテラの発症割合が高い犬種です。愛犬が将来的にパテラにならないか心配、あるいはすでにパテラになっていないかどうか不安な飼い主さんは多いでしょう。

ここでは、チワワのパテラについて詳しく解説します。

チワワのパテラは他の犬種と比べて悪化しやすい傾向にあるため、少しでも予兆が見られた場合はぜひ当院にご相談ください。当院には整形専門医が在籍しており、チワワのパテラの治療実績も豊富なため、愛犬に対して最善の提案が可能です。

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チワワにパテラが多い理由

チワワにパテラが多い理由には、主に以下のような要因が関係していると考えられます。

  • 遺伝
  • 骨格構造
  • 筋肉、靭帯の発達不足
  • 生活環境

それぞれ詳しく解説していきます。

遺伝

チワワは小型犬の中でも特に体が小さく、遺伝的に膝関節が弱くなりやすい傾向があります。パテラは遺伝性が大きく関与する疾患で、親犬がパテラを持っていると子犬にもその傾向が遺伝する可能性が高いです。

骨格構造

チワワは以下のような骨格的特徴を持っています。

  • 大腿骨や脛骨の角度異常や変形
  • 滑車溝(膝蓋骨がはまる大腿骨の溝)が浅い

これらにより膝蓋骨が正常な位置から内側や外側、あるいは両側に外れやすい構造になっています。

筋肉、靭帯の発達不足

小型犬は筋肉や靭帯が十分に発達していないことが多く、関節の安定性が低い傾向があります。チワワは特に筋肉量が少なく、膝関節をしっかり固定する力が弱いため、脱臼が起きやすくなります。

生活環境

チワワは活動性が高い子が多く、高い場所からのジャンプやボール遊びなど膝に負荷がかかる行動をしやすいため、膝関節への負担が大きくなります。

また、フローリングのような滑りやすい環境も膝や腰への負担が大きくなるのでパテラの原因になる可能性があります。

チワワのパテラの症状

パテラを発症したチワワは、以下のような症状を見せることがあります。

スキップするような歩き方急に後肢を浮かせてケンケンするように歩く、もしくは走る
不自然な歩き方内股気味に歩く、足を外に向けて広げるように歩く
足をかばう・高いところに上がりたくなくなる・散歩に行きたがらなくなる・触ると嫌がる・座っているときに足を横に流す(お姉さん座り)
後ろ足の筋肉量が落ちる太もも周りの筋肉が減り正常な足と比べると細くなる

該当する様子があれば、早めに動物病院を受診しましょう。

犬が後ろ足を伸ばす動作とパテラの関連についてはこちら

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チワワのパテラは悪化しやすい?

以下の理由から、チワワのパテラは悪化しやすいといえます。

  • 骨格と筋肉が弱い
  • 遺伝的にパテラになりやすい
  • 性格上、日常生活の中で間接に負担がかかりやすい

上記に加え、チワワのパテラは気づきにくいという特徴もあります。

大型犬のパテラでは早期から痛みが出ることが多いですが、チワワのような小型犬の場合、グレード1〜2では痛みが出ないことも多く、飼い主が気づけないケースが多々あります。その間に徐々に関節構造が変形し、気づいたときには手術が必要な段階まで進行していることもあります。

犬のパテラのグレード分類についてはこちら

チワワのパテラは自然に治る?

残念ながら、チワワのパテラが自然に治ることは基本的にはありえません

そもそもパテラは進行性の病気であり、放置すると悪化する可能性が高いです。

脱臼は関節構造の異常や靭帯のゆるみによって起こるため、一時的に手で元に戻してもまた外れやすいです。放置しておくと関節炎や痛み、歩行障害が進行します。さらに脱臼が繰り返し起きることで、関節軟骨の摩耗や筋肉の萎縮が進みます。

こうした理由から自然に治ることは基本的にはなく、むしろ悪化するケースがほとんどです。

チワワのパテラの治療方法

チワワのパテラは、以下のような方法で治療を進めます。

  • 保存療法(内科的治療)
  • 手術(外科的治療)

それぞれ詳しく解説します

保存療法(内科的治療)

保存療法とは、簡単にいうと手術を行わずに症状を改善する治療法で、主に薬物療法や理学療法を用いて痛みや不快感を軽減します。主にグレード1〜2の軽度な症例や、高齢や持病があり麻酔リスクが高い場合に選択されることが多いです。

体重管理明らかな肥満は関節に負担がかかるため、体重を減らす
筋肉量の回復/維持
(リハビリ・運動療法)
太ももの筋肉を鍛えることで、膝関節の安定性を上げる
散歩、バランスボール、水中歩行などで負荷の低い運動を行う
サプリメントグルコサミンやコンドロイチン、ヒアルロン酸、オメガ3脂肪酸などのサプリで関節軟骨の保護や炎症軽減を目指す
消炎鎮痛剤脱臼による痛みや炎症がある場合に短期的に使用する
環境改善フローリングなど滑りやすい環境から、カーペットなどの滑りづらい環境に変える
段差のある場所にはスロープを設置し、ジャンプを避ける

犬のパテラ「グレード2」は手術なしで治るのか?についてはこちら

手術(外科的治療)

グレード3〜4の症例や、保存療法で症状が改善しない場合には手術が推奨されます。また、将来性を考えて早期から根治を目指す場合にも手術が選択されます。

基本的には以下の術式が行われることが多いです。

滑車溝形成術膝蓋骨がはまる大腿骨の溝を深くする
脛骨粗面転移術膝蓋靭帯の付着部である脛骨粗面を骨ごとずらし、正しい位置に靭帯を固定する
関節包縫縮術伸びきってしまった関節包を切り取る、もしくは短く縫い合わせる
骨の矯正グレード4で大腿骨や脛骨が変形してしまっている場合、骨を一部切って角度を調整する

犬のパテラ「グレード3」は手術で完全に治るのか?についてはこちら

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チワワのパテラを手術した後の過ごし方

術後〜2週間

絶対安静とし、傷口の治癒遅延や炎症が悪化しないように気を付けましょう。

ケージやサークル内など運動制限ができる環境とし、散歩は基本的にはまだ行わないでください。

術後2〜6週間

少しずつリハビリを開始して、筋力維持や関節可動域の回復を促しましょう。

短時間のリード付き散歩を1回5分、1日1〜2回を目安に行うのがおすすめです。なお、ソファや階段などの段差の上り下り、ジャンプは禁止です。

術後6〜12週間

さらに運動量を増やしていきます。具体的には、散歩の時間を1回10〜30分、1日1〜2回まで増やします。

歩き方に違和感が出てこないかは、毎日確認を行ってください。

術後12週以降

ここまでで問題がなければ、術前と同じ程度の運動が可能です。

ただし、体重管理や滑りやすい環境などに気を付けなければ、再発リスクが高まるので注意してください。

チワワのパテラを予防するには

チワワはパテラの好発犬種なので、予防は一生のケアと考えていただくことが大切です。

以下は、常に意識しましょう。

  • 滑らない床環境を整える
  • ジャンプ、段差の上り下りを可能な限り制限する
  • 体重管理を心がける
  • ほどよい運動で太ももの筋肉量低下を防ぐ
  • 骨や関節が未熟な子犬期に激しすぎる運動や無理なジャンプ、着地をさせない
  • 定期的に獣医師に診てもらう

これらに加えて、必要であればサプリの併用でパテラの危険因子を除外し、悪化を防ぐことが大切です。

まとめ

チワワは体が小さく骨格が華奢なため、パテラを発症しやすい犬種です。軽度のうちは痛みが少なく気づきにくいことも多いですが、放置すると関節が変形し、歩行困難や慢性の痛みにつながるおそれがあります。

「スキップするように歩く」「足をかばう」「座り方が変わった」などの小さなサインを見逃さず、早めに動物病院で診てもらうことが大切です。また、滑らない床づくりや体重管理、無理のない運動といった日常の工夫が、パテラの予防や再発防止に効果的です。

当院では、整形専門医が在籍し、チワワのパテラ治療実績も多数あります。少しでも歩き方や行動に違和感を感じたら、ぜひ一度ご相談ください。早期対応が愛犬の快適な生活を守ります。

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