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コラム COLUMN

犬の前十字靭帯断裂は手術して治るまでどれくらいかかる?期間や治癒過程を解説

更新日:2026年8月4日  公開日:2026年8月4日

犬の前十字靭帯断裂は、手術を受けてから回復するまでにある程度の時間がかかり、その間の過ごし方が治り方を大きく左右します。また、一度断裂すると反対側の足でも起こりやすいため、再発予防も欠かせません。

この記事では、犬の前十字靭帯断裂が手術後に治るまでの期間や治癒の過程、完治の判断基準などを解説します。

犬の前十字靭帯断裂が治るまでは、獣医師の指示を厳守することが何よりも大切です。少しでも不安に思うことがあれば、外科治療のエキスパートが在籍し、犬の前十字靭帯損傷の治療実績も豊富な当院にご相談ください。

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この記事の監修者

上野雅祐

上池台動物病院の院長を務める。海外でのセミナーや国際学会、海外大学への短期留学などでジャンルに囚われない幅広いスキルを磨き、外科・腫瘍・皮膚等の専門的で総合的な治療を提供する。

監修者情報

▼略歴

  • 麻布大学 獣医学科卒業(学業成績優秀者)
  • 千葉県 中核の動物病院にて勤務医
  • 神奈川県 外科認定医・整形専門病院にて勤務医
  • 専門病院にて一般外科・整形外科に従事
  • 日本小動物がんセンター 研修医


▼所属学会・資格

犬の前十字靭帯断裂は手術して治るまで2〜6ヶ月かかる

前十字靭帯断裂の治療期間は、およそ2ヶ月〜6ヶ月程度といわれています。ただし、重症度や手術方法によって、治るまでの期間は変わります。

部分断裂や早期に治療した場合などは、術後1ヶ月程度から歩行が可能になり、2ヶ月程度で通常の生活が送れるようになるといわれています。一方で、完全断裂や半月板損傷・関節炎の併発、肥満、大型犬などの場合は、回復までに6ヶ月程度かかることもあります。

また、手術方法によっても治癒期間は変わり、TPLO(脛骨高平部骨切り術)では比較的回復が早いとされています。

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犬の前十字靭帯断裂は手術して治るまでどのような過程を辿るのか

手術直後の靭帯には炎症が生じているため、しばらくは腫れや痛みなどが残ります。この頃は、後肢を動かさずに安静にすることが何よりも重要です。

1ヶ月程度経過すると靭帯組織の修復が進み、関節が安定していきます。この頃から、少しずつ歩けるようになっていきます。

2〜3ヶ月程度経過すると関節がしっかり安定し、日常的な歩行や軽い運動が可能になります。また、手術で骨切りを行った場合は、骨の癒合も進んでいきます。最終的に、6ヶ月程度で筋肉量が回復し、激しい運動も可能になります。

犬の前十字靭帯断裂が治った(完治した)と判断する基準

前十字靭帯断裂の治療反応を確認するうえで、歩き方や後肢への体重のかけ方はとても重要な要素ですが、見た目だけでは判断できません

レントゲンを撮影して、骨の癒合が問題なくできているか、関節の炎症が引いているかなどを確認します。また、前十字靭帯断裂の診断に用いられる脛骨圧迫試験や前方引き出し試験などを行い、膝の安定性も確認します。こうした見た目・画像検査・触診などから、総合的に完治したかどうかを判断します。

犬の前十字靭帯断裂を手術して治るまでの過ごし方

手術後の治癒過程では、自宅での過ごし方がとても大事なポイントとなります。

最初の2週間程度は、何よりも安静に過ごすことが重要です。基本的にはケージの中で過ごし、ジャンプや階段の昇降などは厳禁です。

2週間以降は少しずつ散歩を再開していきますが、リードは短く持ち、走ったりジャンプしたりしないように注意します。散歩の時間も5分〜10分程度に制限しましょう。

2ヶ月程度からは散歩の時間を伸ばし、少しずつ通常の散歩に戻していきます。ただし、激しい運動は控えるようにします。そして4〜6ヶ月程度で、今まで通りの散歩や激しい運動なども可能になっていきます。

犬の靭帯損傷を手術した後の安静期間についてはこちら

犬の前十字靭帯断裂における術後のリハビリについてはこちら

犬の前十字靭帯断裂を手術して治った後の「反対足」の断裂予防

前十字靭帯断裂は反対側の足でも起こりやすいといわれており、2年以内に約30〜50%の犬が反対側も断裂するという報告があります。反対側の断裂予防として、次のことが挙げられます。

体重管理肥満は膝への負担や関節炎のリスクを高めてしまうため、適切な体重を維持できるよう、食事や運動を管理していくことがとても大切です。
運動散歩や坂道を歩くことで運動量をしっかり確保し、後肢の筋肉を維持することも断裂予防に大切です。
足が滑りにくい環境フローリングなどの滑りやすい床は膝に負担がかかるため、カーペットやマットを敷いて環境を整えましょう。また、肉球の間の毛もこまめにカットして、滑らないようにすることが必要です。

まとめ

犬の前十字靭帯断裂は、手術後およそ2ヶ月〜6ヶ月かけて回復していきますが、重症度や手術方法によって期間は変わります。特に手術後しばらくは安静が最優先で、自宅での過ごし方が治り方を大きく左右します。

また、一度断裂すると反対側の足でも起こりやすいため、体重管理や適度な運動、滑りにくい環境づくりといった再発予防が欠かせません。焦らず段階的に回復を促し、気になることがあれば動物病院に相談しながら進めていきましょう。

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