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コラム COLUMN

犬の後ろ足は骨折しやすい?症状や見分け方、治療について解説

更新日:2026年8月4日  公開日:2026年8月4日

犬の骨折は、前足と後ろ足のどちらにも起こり得ますが、原因や起こりやすいシチュエーションには違いがあります。特に後ろ足は体重を支える重要な役割を担っているため、骨折した際にしっかり治療しないと、その後の日常動作に影響が残ることもあります。

この記事では、犬の後ろ足が骨折しやすい状況や見分け方、応急処置、治療法までを解説します。

犬の骨折は部位に限らず、適切に治療しないと状態が悪化し、完治が難しくなる可能性があります。愛犬の状態に少しでも違和感があれば、外科治療のエキスパートが在籍し、犬の骨折治療の実績も豊富な当院にご相談ください。

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この記事の監修者

上野雅祐

上池台動物病院の院長を務める。海外でのセミナーや国際学会、海外大学への短期留学などでジャンルに囚われない幅広いスキルを磨き、外科・腫瘍・皮膚等の専門的で総合的な治療を提供する。

監修者情報

▼略歴

  • 麻布大学 獣医学科卒業(学業成績優秀者)
  • 千葉県 中核の動物病院にて勤務医
  • 神奈川県 外科認定医・整形専門病院にて勤務医
  • 専門病院にて一般外科・整形外科に従事
  • 日本小動物がんセンター 研修医


▼所属学会・資格

犬は後ろ足と前足、どちらの方が骨折しやすい?

犬の骨折で前足と後ろ足のどちらが多いかは、犬種や年齢によって変わるとされています。

小型犬やトイ犬種は活動性が高く、特に若齢では前肢の骨が細いため、前足の骨折が多い傾向にあります。一方で、交通事故などを含めた全犬種での統計では、後ろ足にある大腿骨の骨折が長骨骨折の約45%を占めるという報告もあり、最も発生頻度の高い部位とされています。

つまり、室内飼育などの日常生活で起こる骨折は前足が多く、事故や高所からの落下といった重度の衝撃による骨折では後ろ足が多いということになります。

犬の骨折の原因・症状・治療まとめ

犬の後ろ足の骨折が起きやすいシチュエーション

後肢の骨折が起きやすいのは、次のようなシチュエーションです。

  • 交通事故
  • 高いところからの落下(ベランダ、階段、ソファやベッドからの飛び降り)
  • フローリングで滑って転倒する
  • 散歩やドッグランなどで走り回った際の急停止や急旋回
  • 犬同士のけんか

後肢の骨折は、基本的に急激に強い衝撃が加わった際に生じることがほとんどです。特に小型犬では、フローリングで滑ったり、家の中で階段や抱っこした状態から飛び降りたりすることで、後肢を骨折してしまうことがあります。

後ろ足を骨折した犬が見せる症状

犬が後ろ足を骨折したときには、次のような症状が見られます。

  • 後ろ足を床に着かなくなる
  • 後ろ足に体重をかけなくなる、足を引きずって歩く
  • 触ると明らかに痛がる
  • 足が不自然な方向に曲がる

前肢を骨折した場合は、体重をかけられず歩けなくなることが多いですが、後肢を骨折した場合は、3本足でなんとか歩こうとする様子が見られることがあります

また、犬でよく認められるパテラ(膝蓋骨脱臼)では、一時的に足を挙げてもすぐに元に戻り、普通に歩き出すことができます。足を挙げる状態が続くかどうかで、骨折と見分けることができます。

捻挫でも骨折と同様に足を挙げることがあり見分けは難しいですが、骨折の場合は痛みが強く、骨折した部位が腫れてくることが多いです。

犬の骨折の見分け方の詳細はこちら

犬の後ろ足の骨折が疑われる際の応急処置

病院に行くまでの間は、できるだけ動かしたり歩かせたりせず、安静にしておきましょう。

また、普段はおとなしい子でも、痛みから噛んでしまうことがあります。よく注意して、安全に移動するようにしてください。

犬が骨折したときの応急処置の詳細はこちら

犬の後ろ足が骨折している際の治療

後ろ足の骨折の治療は、骨折の状態によって手術をしない場合と手術をする場合に分かれます。それぞれ見ていきましょう。

手術なし

骨折の治療は基本的に手術による整復が必要になりますが、骨折の部位や骨のずれ、年齢などによっては、手術をせずに管理できることがあります。たとえば、若齢できれいな横骨折の場合や、不完全な骨折などの場合は、ギプスなどの外固定が適応になることがあります。

外固定の場合は、安静にすることが最も大切なため、自宅での行動制限を徹底していただく必要があります。

手術あり

骨が大きくずれている骨折や、関節部の骨折、大腿骨など大きな骨の骨折などの場合は、基本的に手術が適応となります。また、成長期の骨折も、骨の変形を防ぐために手術適応となることが多いです。

骨折した部位などによって手術方法はさまざまですが、プレートやスクリューなどで骨を直接固定する方法(内固定)が一般的です。

そのほかに、皮膚の上からピンやワイヤーなどで固定する方法(創外固定)や、特殊な髄内ピンを使用するインターロッキングネイルという方法もあります。

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後ろ足が骨折した犬を放置する危険性

犬の骨折を放置してしまうと、骨が固まらずに癒合不全が生じたり、骨がずれたまま固まって足が変形してしまったりすることがあります。また、骨折した骨が筋肉や神経などを傷つけることで、慢性的に痛みが残ってしまうこともあります。

後ろ足は体重を支える重要な骨格のため、しっかり治療をしてリハビリを行わないと、走る・跳ぶといった日常的な動作に支障が出てしまうことがあります。重度の場合は歩行障害が出たり、最悪の場合は断脚となってしまったりする可能性もあります。

骨折では早期治療が大切です。足を挙げている、触ると痛がる、腫れているなど、少しでも気になる症状がある場合は、早めに受診してください。

犬が骨折で死ぬことはあるのか?についてはこちら

まとめ

犬の後ろ足の骨折は、交通事故や高所からの落下、フローリングでの転倒など、強い衝撃が加わった際に起こりやすいものです。後ろ足を床に着けない、体重をかけない、触ると痛がるといった症状が見られたら、骨折を疑いましょう。

後ろ足は体重を支える大切な部位であり、放置すると変形や歩行障害、慢性的な痛みにつながる恐れがあります。少しでも気になる様子があれば無理に動かさず安静にし、早めに動物病院を受診することが、愛犬の回復への近道となります。

犬の骨折は部位に限らず、適切に治療しないと状態が悪化し、完治が難しくなる可能性があります。愛犬の状態に少しでも違和感があれば、外科治療のエキスパートが在籍し、犬の骨折治療の実績も豊富な当院にご相談ください。

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